食器を沢山持っていると、お金持ちだとか、贅沢な生活をしていると言われる。
我々の歳頃は、食事にお金をかけない。増してや食器にお金をかける事は、贅沢極まりないとされてきた。
そのように言う人は、何もしていないのかと言うと、やれ海外に行ってきたとか、ブランド物を買ったとか、私にとってはそっちのほうが、ずっと贅沢に思える。
料亭で毎日食事をすると言うならば、贅沢と言われても仕方がないが、家庭で、お惣菜を綺麗な食器に盛り付けて、食べるのは贅沢だと言われたくない。
食器は、自分だけが楽しむのではなく、お客さん、家族と大勢の人が楽しめる。
食器は100円の皿鉢でいいもんだ。と言いながらブランドの衣類をまとっていては、おかしいではないかと言いたい。
ある料理人さんがいった言葉に、「人間は、食事をするのであって、餌を食べるのではない。」「餌を食べていては、理性も保てない。」がある。ガツンときた。食卓で豊かに過ごせば、心に豊かさがうまれる。物を大切にもする.
食器は、10年経っても何十年経っても使える。安物を買えば手荒にある買うが、気に入った物を集めれば、大事にする。少しづつ買ってもたまっていくものだ。
幾ら貧乏をしても、漆塗りのお碗に飯を盛って、伊万里の皿に鰯の干物、赤絵の小皿に漬物を盛って食事をすることと、上着は何時も同じ物を着ていても、肌着は綺麗に洗った物を毎日着替えたいのが、私にとって、生きる支えなのだ.。
2000年2月記
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